社長就任の挨拶に代えて
伝統の重みと
未来への思いを新社名に。
当社は、内装・建築の監督業を主戦場にしています。それは、オーナーさんや設計士の方と実際に施工を担当してくれる職人さんの間に入る、極めて人間力が問われる仕事です。オーナーさんや設計士の方からの難しい課題に対し、職人さんが前向きに仕事を進めてくれるように、時には厳しく、時には優しく接しながら、要望を通していくことを繰り返してきました。そんなひとつひとつの仕事には、「何があっても現場をやり抜いて完成させるんだ!」という現場監督たちの強い意志と、それをバックアップしてきた本社スタッフの力が常にあった。そんな先輩方がずっと大切にし、私たちに手渡してくれた「やり抜く力=GRIT」を、私たちは新たな社名に選び、次の世代にも受け継いでいくための新たな一歩を踏み出そうとしています。カナガワファニチュアの「K」を冠したのももちろん、これまでの歴史や伝統への敬意の気持ちの現れ。この伝統に何を積み重ねていけるか、私たちのこれからが問われています。
目指すのは厳しくても楽しい職場。
社長に就任するにあたって、社員から「どんな会社にしていきたいか?」と質問されたとき、私は「楽しい会社!」と答えました。それはただ、会社に来ることが楽しい。会社の仲間と話すことが楽しい。といった雰囲気の面でもあるのですが、社員ひとりひとりが、自分たちの可能性を広げながら仕事を楽しんでいる姿を、もっともっと見ていきたい。そんな思いを表現したんです。そのために推し進めているのが、さらなる多角化と教育環境の充実。現状の仕事で伸びしろのある社員が、新規事業の仕事にチャレンジすることで、さらにやり甲斐を感じてくれたり、成長していく自分に歓びを感じてくれたり、そんな変化がどんどん生まれればいいと考えているからです。社員のひとりひとりが、生き生きと働けるフィールドを、ひとりひとりの可能性を、会社として広げていければと思っています。
価値観に違いはあっても
優劣はない。
構造的な変革を会社主導で進める一方で、いま、社員の皆さんにお願いしていることがあります。それは、「お互いの価値観を認め合おう」ということ。これは、エニグラムという性格診断のワークを社員と一緒に行った時に学んだのですが、ひとりひとりが持つ価値観に、違いはあっても優劣はないということ。自分にとってどんな価値観が大切かをきちんと理解していれば、別の人の価値観を尊重し、認め合うことができる。そのことを理解し、普段の仕事の中で実践してもらうようにお願いしています。例えば、ある出来事が起きて、先輩が後輩に指導する場合、価値観まで押し付けてしまうと後輩はうまく育ちません。個性というのは人それぞれですし、とても大切だと思うんです。だから先輩には、後輩の性格を自分好みに強制することはしないで、知識や技術を教えて欲しいと思っています。会社としての価値観は共有しつつも、ひとりひとりが自分の個性や資質を活かしながら働いていく。そんな理想に向って、今いる仲間と、そして新たに加わる仲間と一緒に、前に進めればと思っているんです。